こんばんは。しいです。
表現が合っているかわかりませんが、とても楽しみにしていたドラマでしたが、2話を見ることができずに心が折れてしまいました。ですが、3話と4話を見ることができましたのでせめて4話だけでも直後感想を書きたいと思います。
1日でも生きていて欲しい3つのケース
第一話で人工呼吸器をつけた夫
・面会に来るのが苦しくなる妻
・あの時の選択は間違っていたのかと振り返る妻にその時の気持ちでいいと寄り添うDr.
・呼吸器に繋ぐかどうかの判断をご家族に相談する時は大体ご家族は切羽詰まってしまうことが多いです。自分の判断で家族の命を決めてしまうことは出来ない。と実際に言われることもあります。このDr.の言うとうり、その時の気持ちでいいと思います。大切なのは家族で決めることです。
・元気だった妻が先に亡くなる。
・このパターン高齢者介護施設でも結構あります。キーパーソンが先に突然旅立ってしまうことがあります。ギリギリまで介護を頑張っていた方がほとんどです。少しでも長く家で見たいという気持ちもものすごく分かります。でも、自分の体も心配してあげてほしいです。
・「私がいなくなってもこの人たちが見てくれる。大丈夫だ。私たちは安心だと思った」妻が亡くなる前に他の家族と話していたと後日談
・施設や療養型の病院に入れば介護をしっかりしてもらえるので安心です。高齢者・小児・障害者など様々なケースがあると思いますが、介護者無き後もきっとなんとかなります。
癌末期の母
・母親の年金で暮らしている息子
・びっくりするかもしれませんが、めちゃくちゃ多いです。そうは言わない方もいますが、はっきり言われるご家族もいます。事情は人それぞれです。
・お金のために生きていて欲しいのは事実、でも引きこもっているのはお母さんのせいではないと伝えたい息子のために話ができるように治療してくれたDr.
・1日でも生きていて欲しい理由のは年金のためでもあるけど、息子としてお母さんを安心させたい気持ちもある。お母さんの死を目の前にしてやっと素直な気持ちを打ち明けたいと思った息子。このお母さんは幸せ者だと思います。安心していいよと言ってくれる優しさ。お母さんは子供が何歳になっても子供なんです。心配なんです。心配しするのが親の仕事なんです。
・引きこもらなくなった息子
・引きこもらなくなったように見えるが、母を心配させないためにそういうふうに振る舞っている?それとも本当に大丈夫になった?就職したと言ったのはウソだったようですね。母親も「ゆっくりでいいよ」と言ってくれる優しさ。優しさで溢れている関係でしたね。
癌がわかった母
・大学を辞めたいと言い出す息子
・自分の病気のために子供の人生を狂わせたくない。でも息子は母親には治療に専念して欲しいから働くと言い出す。息子よ。この逆境をバネに大学へ言ってくれと思いました。母親だってこのタイミングで病気になりたくはなかったはず。息子は息子の人生を歩んで欲しいですね。
・大学行かないなら癌の治療をやめると言い出す!息子が大学に行くのが母の生きがい
・売り言葉に買い言葉で極端なことを言い出してしまいしたね。脅しと思われてもなんと思われてもいいのです。息子のやりたいことをしてほしい、行きたい道に進んでほしい。そのために自分が障害にはなりたくない。同世代の息子を2人抱えている身としては本当に願います。むしろこれをバネにもっと頑張って欲しい思います。
介護者無き後について2つのケース
寝たきりの娘
・癌と闘病中の母「私がいなくなったら娘はどうなるの?」と思っていたが寝たきり状態の夫の妻と話し「私もここの人たちが見てくれると思うと安心だと思う」と言われていた。
・高齢者介護施設で働いていますが、キーパーソンの方が先に旅立ってしまうこと現実としてよくあります。その場合、キーパーソンが配偶者の場合が多いです。障害者や若年で寝たきりになってしまった場合は、両親がキーパーソンになりますね。私は障害者の施設での経験もありますが「親無き後」と言って自分がいなくなったらどうなってしまうのか?めちゃくちゃ心配されている方が多いです。ご自分で施設を立ち上げて働く場を作ったり生活の場を作っておられる方をたくさん見てきました。パワフルな親御さんたちが多いです。自分もまだまだ元気でいたいしご本人にも生きていて欲しいのでどこまで手を尽くしても心配はなかなか拭えないと思います。
できるだけ自宅過ごしてもらって、できれば自分が元気なうちに最期を迎えてほしいそんな風に思っている方が多いと思います。
介護施設や療養病院はそんなご家族にとっては安心していいところです。施設や病院に衣食住のことはお任せして、ご家族は「愛情」を注いであげてください。もし、ご家族が先に旅立ったとしても私たち職員が毎日たくさん話しかけてお世話させてもらっていますので安心してください。と言いたいです。
人工呼吸器に繋がれた夫
・妻の希望で気管切開後に人工呼吸器に繋がれた夫。妻は自分で決めたことだけどこれでよかったのか?しんどくなって病院に足が向かなくなってしまう。病院の働きかけでなんとかまた着てくれるようになるがその面会中に突然死してしまう。
・高齢者施設で働いていますが、介護者が先に旅立ってしまうケースは度々あります。キーパーソンの変更をしますが、縁の遠い方がキーパーソンになることも。
今回は息子さんがいらしたので今後もきっと安心して大丈夫じゃないかなと感じました。もし家族がいない場合も「後見人」などの制度もあるので大丈夫です🙆♀️
印象的な3つのセリフ
〈主人公のセリフ〉
「死と向き合っている人は誰かを生かそうとするのかもしれない。」
・引きこもりの息子が母親の面会のために外に出れるようになる。実際すごいことです。一人でも生きていけるように母親の最後の子育てでしたね。
〈認知症の患者さんのセリフ〉
「年取る時だんだん自由になる。」
・働き盛りの頃は気難しかった人がニコニコして全く違う人格になっている!と言う感じですね。いい感じの認知症の方は案外気が楽になって楽かもしれませんね。
〈Dr.のセリフ〉
「理不尽だ。」
・人工呼吸器に繋がれた夫の面会中に突然死した妻を発見した後のセリフです。妻の希望で夫を気管切開して人工呼吸器に繋いでいるのに妻の方が先に旅立ってしまった・・・Dr.は妻が先に旅立つなんて思いもしない(もちろん本人も)。生き死にに関わるエピソードはこんなことばっかりです。医療は最後は負けます。無力です。本当にそう思います。
全てのセリフが大切な言葉ばかり
後半、全てのセリフが見逃せないくらい大切な伝えたいであろう言葉ばかりで文字おこしせずにはいられなかったです。
「ここは病院だ。人が生き切るための場所だ。」
「でも私たちは死ぬことの手助けをしているわけじゃない。」
「『これでよかった』と思うしかない。」
「自分はどんなふうに死ぬんだろう?」
「誰かが見届けてくれるから安心して逝ける。」
「1人で死にたくても死ねないこともある。」
「結局思うようには死ねない。」
【だから、焦って逝くことはない。最後までジタバタするしかない。頑張って生きていますよね。】
「死ぬって怖い。まだよくわからない。でも、たとえどんな死を迎えても私は私であなたはあなただ。」
「死ぬってなんだろう?」
最後に:お守りのような作品でしたね。
残念ながら私も誰もが「死」を経験します。でも「今」ではない。もう少し先がいい。
このテーマに着地点なんかない。
様々なエピソードを見せてくれて、1つの作品でたくさんの方が旅立って行きました。その上でそこで働くスタッフの死生観を深堀りしてくださってくださいました。スタッフも人間で別に「死」と言うものを正しく理解しているわけではなく、分かりたいけど経験したことないから理解できない。この作品を作ってくださって心から感謝します。
私自身昨年手術や大きな病気をして、自分が終末期になりそうになり、なんとか職場復帰しました。そして職場で「死」に直面する高齢者施設で働いています。
「死ぬってなんだろう?怖い」と今でも毎晩急な不安に襲われています。
きっとこんな思いをしながら生きているのは私だけではないですよね。
そんな人たちへ向けた「お守り」のような作品ではないかなと感じました。どんなものかは分からないけもう少し生きていこうね。ととても優しい作品だったなぁと思います。
きっと今晩も急に不安になると思いますが、この作品を見たおかげで少し受け流すことができそうかなと思います。
願わくば、再放送希望!(2話が見たい!)NHK+ 入っています!
最後まで読んでいただきましてありがとうございました!